Mの視点。

バトスピライトユーザーの平凡社会人が残す自分用の考察メモ。

ウィザード構築編

1章,はじめに

こんにちは,Mです.

 

今回の記事は先日書いた↓の記事の続きとなります.

m-ta02.hatenablog.com

ので,こちらを読んでない方は先に読んでいただけると説明がスムーズになります.

 

前回の記事では『ウィザードデッキはかみ合わせが悪く,総じて使いにくい』というような結論と,ウィザードのタイトル外のカードによる弱点の補完の可能性について示唆しました.

 

今回はそれから数日間研究し,動きの安定性を出した型を一つ提案させていただく記事になります.

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この後の2章では,今再び『仮面ライダーウィザード』のデッキがどういう動きをしたいのか,その動きをするにあたってウィザードのカード群にある課題を示します.

3章では2章において示した課題を解決するために採用するカード,相性のいいカードについて説明をします.

そして,4章でそれらを踏まえて構築したデッキレシピと各カードの採用理由,枚数理由について簡単に説明をし,最後にまとめさせていただきます.*1

 

2章,ウィザードデッキの課題について

 本章では,ウィザードデッキの課題について述べさせていただきます.

サンプルとして,まずテーマ内単体で組んだ以下のデッキレシピを用いて解説させていただきます.

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 ウィザードをほぼフル投入する,極めて簡単で(創界神集め以外)作りやすい構築です.人によっては白い魔法使いが入ったりビーストで初動を増やすと思いますが今回はこれをベースに話を展開していきたいと思います.大まかな動きは変わらないので.

 

 さて,何かデッキを構築するとき,一番最初に見るべきなのはフィニッシュの仕方です.様々動いてもフィニッシュが定まっていないと「ふ~ん,それで?」となってしまいます.

 仮面ライダーをはじめとするコラボ系デッキはフィニッシュが分かりやすいのが初心者にお勧めしやすいポイントだと思います.Xレアのカードが原作でも最強形態であったり,特別な姿であるためです.創界神の化神なんかもわかりやすかったですね.

 今回のウィザードデッキでいうと,『インフィニティ―スタイル』がそれにあたります・

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召喚時と自分ターンのエンドステップにトラッシュの仮面マジックを回収しつつ,アタック時にマジックを使用すると回復とアンブロッカブルを得ることができます.ワンショットキルを狙いつつ,除去や耐性を与えるマジックを延々と使いまわすことのできる攻防一体のカードです.わかりやすい切り札ですね.

このカードを使うにあたって気を付けるべきはコア管理でしょう.6つ軽減があるとはいえ9コストと最重量級でありながら,近年で主流だった煌臨も持っていません.その後にマジックを連続使用をすることを考えるとフル軽減で召喚する以外ありえないでしょう.

 

 

ウィザードの軽減をサポートするカードとして,創界神ネクサス『変身!仮面ライダーウィザード』があります.

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神技ではトラッシュのマジックを回収できますが,それ以上に重要なのはレベル2で発生する神域です.ウィザードをフィールドのシンボルに加えてトラッシュのシンボルでも軽減できるようにする効果で,このカードを張れるかどうかでインフィニティの召喚のみならず,1ターン中にプレイできるカードの量が明らかに変わってきます.

これは,ウィザードの中で『召喚したいカード』と『マジックで使用したいカード』の量に偏りがあるからです.

見づらいとは思いますが以下の表1にウィザード内のマジック兼スピリットカードのそれぞれ簡単にまとめてみたのでご覧ください.*2

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表1 ウィザードテーマにおけるスピリット効果とマジック効果の概要

さて,防御面もこれらのカードに頼り切りになりがちなウィザードテーマとして,積極的に召喚したいカードは召喚時効果持ちになると思います.壁役で「ランドスタイル」とか出すくらいならマジックとして使った方が強いからですね.

召喚時効果持ちは表内だと「フレイムスタイル」と「ハリケーンスタイル」しかいません.マジックにならないスピリットに手を伸ばしても先述したインフィニティと「ビースト」が追加されるのみ.4種類ではそんなにバンバン並べられません.しかもインフィニティ以外の召喚時効果持ちはことごとく軽減が1つしかないのも,横並びするには逆風となっています.

 

このようなカードプールのせいで,『変身!』の効果は重要になっているのです.

 

 しかし,ウィザードデッキでは創界神を配置することが,他テーマに比べて難しくなっています.

それは,創界神サーチの少なさが原因です.

 

 例えば通常パックでは『ゴッドシーカー』や『パイオニア』と名の付くカードがデッキの鍵となるカードをデッキの上から何枚かオープンして,対象カードがあれば加えることができました.

 

 ウィザードデッキではその役目を『フレイムスタイル』が担っていますが,サーチ対象が

『系統:「仮面」と「導魔」を持つ赤/緑/黄/青のスピリットカード1枚ずつ』

となっています.

ネクサスである創界神は,加えることができず破棄されてしまいます.

テーマ内で創界神を加えることができるカードは「ランドスタイル」のアタック時効果のみ.それ以外では1~2ドローでデッキトップから引くしかありません.

また,「フレイムスタイル」や「ビースト」で万が一破棄してしまった場合,回収することができないのも難点です.現環境では創界神破壊もしやすく,依存度の高いこのデッキでは致命傷になりかねません.

 

ここまでの話をまとめると,「デッキのメインの動き」は「創界神でフル軽減して召喚したインフィニティ―スタイルによる連続攻撃」であり,「課題点」は「創界神へのアプローチの少なさ」となります.

これを踏まえて次の章でその課題点を解消できるようなカードを提案します.

3章,課題解決のための提案カード

 2章で述べた「創界神へのアプローチ」を増やす方法として,2つほど方法があります.

1つ目は「創界神を引き込む力を増やす」方法,2つ目は「そもそも創界神に頼らないようにする」方法です.

1つ目はわかりやすいと思います.ドローカードを増やしたり,「世界幼竜グラン・ロロ・ドラゴン」のような汎用サーチカードを投入する方法です.

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2つ目の方法は何かというと,創界神が引けなくても安定して似たような動きができればいいのでは,ということです.

 

創界神について,「『変身!』の強みは軽減を確保できることで,場にシンボルを用意しにくいから必須になっている」と2章で述べました.逆に言うのであれば,シンボルさえ確保できるのであれば『変身!』は必要なくなります.とくに破壊されにくいシンボルを確保することができればより盤石なものにすることができます.

『破壊されないシンボル』と言われてパッと思いつくところだと,創界神や「世界」が思いつきます.ウィザードに入れるのであれば,前者は『創界神デメテール』,後者は『黄の世界』が相性がよさそうです.デメテールは神技でデッキを2枚破棄することで下から1枚ドローができます.トラッシュからマジックを回収するインフィニティとも相性が良く,召喚回数こそ少ないもののスピリットカードが多いこのデッキとは相性がよさそうです.

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また,1つ目と2つ目,両方の方法を取ることができるカードとして,『創界神アレックス=ロロ』があります.

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配置時の神託で落ちたカードを手札に加えつつ(1つ目の方法),トラッシュに落ちている創界神を場に配置する効果(1つ目の方法),全色の軽減シンボルとして扱う効果(2つ目の方法)と,書いてある効果すべてがウィザードデッキの課題を解決してくれる効果を持っています.

また,「アレックスロロ」がある状態であれば,「フレイムスタイル」や「ビースト」の召喚時効果が疑似的に創界神サーチ効果に早変わりします.ここまでお膳立てできるのであれば採用しない理由もないでしょう.

以上の理由から,「デメテール」や「アレックスロロ」を追加投入し,創界神をガン積みしたウィザードデッキを構築してみます.

4章,デッキレシピ

デッキレシピを以下に示します.

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採用理由を簡単にそれぞれ書いておきます.

採用理由

3枚枠

創界神3種,インフィニティースタイル

メインコンセプトです.引かないと始まらないし終わらないので3枚確定.

フレイムスタイル,フレイムドラゴン,ハリケーンスタイル

デッキの回転率を上げるカードです.創界神よりは重要度が下がりますが,それでも「配置した次のターンにはデッキを掘り始めたい」,「プレイできるカード枚数を増やしたい」という面で非常に重要です.

探索者アレックス,ランドスタイル

防御札です.後者は言わずもがななので割愛.前者はこのデッキのマジックが「相手スピリット1体」を対象にした効果ばかりで,いざというときに防ぎきれなくなるので採用しました.バースト枠ということでオールドラゴンと争うところだと思いますが,いざというときに素出ししてアドを稼げる点,多少は耐性があって防御として安心できる点,場に残り続けてうれしいのはどっちか,みたいなところを考えた結果アレックスに軍配が上がりました.が,オールドラゴンもデメテールの神域の対象内なので充分採用できるとは思います.今回は安定を取りました.

2枚枠

ディケイドウィザード

ネクサス対策と墓地肥やし.このデッキだと紫の世界や大海門のような,あるだけでコアを減らしてくるネクサスに弱いので採用しました.アレックス,アレックスロロで赤軽減が用意できるのも採用理由の1つです.がメインの動きとしては特に仕事してくれないので2枚.

ランドドラゴン,ウォータースタイル,ウォータードラゴン,ウィザーソードガン,ストライクウィザード

それぞれ耐性,除去,レベル上げ,打点追加とコア節約といったように仕事はありますが初手にそこまで引きたくない事や,インフィニティの効果,および自身の効果でいくらか融通が利く事から3枚ではなく2枚にしています.

 1枚枠

 ハリケーンドラゴン

除去の面で見ても,アタッカーの面で見ても少し物足りない性能なので1枚.レベル2コアが2個だったら…ハリケーンの上位互換ということで全体疲労や複数体疲労だったら2枚枠だったと思います.残念.

キングフォーム[2]

コチラは敵全体にBP-20000し,0になったらデッキボトムに送るという超強力なチェンジ効果を持ったカード.残念ながら入れ替われるカードはないため1発の除去として入れられています.そのコストは13と重いですが,手元のカード1枚につき―2コストされるので,インフィニティやフレイムスタイルの効果で手元に貯めておけば1コストで打つこともできます.めちゃくちゃ強くて相性もいいですが序盤引いても仕方ないので1枚.

 

それぞれの採用理由,枚数の理由は以上の通りです.

一応動かし方を示しておきます.

1,創界神を置きつつインフィニティ,ウィザーソードガンを探す

2,軽減とマジックが溜まったらインフィニティを出してウィザーソードガンを付ける

3,殴る

 

簡単に書くとこうです.

 

初手に変身!かアレックスロロがあればめちゃくちゃ良い,無くても,ハリケーンスタイル,探索者アレックス,デメテール,フレイムドラゴンがあれば希望がある,それすら無いは死を覚悟して展開していく必要があります.

 

またあまりにも簡単に書きすぎたので説明しておきますが,先行2ターン目とかに出てくるフレイムドラゴンやウォータードラゴンの除去能力はバカにならないのでそこにソードガンを合体するだけでも普通に強かったりします.インフィニティにこだわりすぎないことも勝利の秘訣です.本編42話で真由にインフィニティ―リングを渡した晴人のように.

5章,まとめ

 というわけで今回はめちゃくちゃ使いにくかったウィザードデッキを安定させることをコンセプトにデッキを構築してみました.

とはいえやはり上手く動くかは時の運.もちろんデメテールでアレックスロロと変身!が全部破棄されてしまうときもあります.ですが,それは他のデッキも同じなので,それまでの「引けないと始まらない」状態から,ようやく他のデッキと同じスタートラインまで立てたのではないでしょうか.

 今回組んだのはアーキタイプにすぎません.めちゃくちゃ強いわけでも勝率が高いわけでも環境入りできるわけでもないですが,ウィザードに思い入れのある人,ウィザードデッキを使って遊びたい人には胸を張ってお勧めできるので,ぜひこれを基に改良していってください.

ウィザードはSNSを見ても「弱い」「使いにくい」「難しい」と言われていますが,今後もメインパックで導魔強化が来たり,新規のウィザードのカードが来ることも期待できる,将来性のあるデッキだと思っています.

なにより難しいデッキってめちゃくちゃ楽しいんですよね・・・

またいい構築を思いついたら記事書こうと思います.

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!嬉しくてチョーイイネ!サイコーです!

 

あと弱い弱い言われてるのになんで創界神あんなに高くなってるんですか早く安くなってくださいアレックスロロのほうが安いって何ですか

 

 

*1:今回は筆者の論文執筆のリハビリとしてこのような形式になっています.研究しろ.

*2:表題は普通表の上に書きますが仕様上下に行きました.ご了承.