Mの視点。

バトスピライトユーザーの平凡社会人が残す自分用の考察メモ。

デッキメモ:レッドカーテン改

前置き:【紅蓮の鉄壁「レッドカーテン」】とは

アニメ「バトルスピリッツ 少年突破バシン」第2話で、主人公バシンがカードセンセとのバトル時に披露したデッキ。いわゆる赤単ウィニー

ラドンやアイバーンと言った小型スピリットをゲーム序盤で並べ、他のカードのコスト軽減及びライフの保持を図りながら、中盤以降にメタルバーンやリザードマンなどの中~大型スピリットにバトンタッチ。

ダブルドローをスピリットの高速展開のための潤滑油としながら、最終的にオフェンシブオーラで強化されたスピリットの猛攻で、相手のスピリットとライフを削りきるという、とてもシンプルかつバトスピの基本に忠実なデッキ。

劇中での発言による限り、序盤で一気に大量の赤スピリットを並べる様子を、カーテンを広げる様子になぞらえて、バシンが命名したものと思われる。

デッキはコモンカードばかりで構成されており、コンボなども特に内蔵されていない。
いわゆる「ガチデッキ」には程遠い構成となっているが、単色で組んでコスト軽減を行いやすくしたり、マジックでバトルを有利に進めたり、といった戦術を、Jに叩き込まれたバシンが初めて(?)作り上げたまともなデッキであることを考えると、まだまだプロトタイプのデッキである可能性は高い。(バトルスピリッツwikiより引用)

はじめに。

 筆者は無名の個人勢なので特に誰かに知られているということもないのですがそんな中で一番バズった*1 のがこのデッキ紹介ツイート。

 創界神環境に牙を立てるために作った,古き良き赤速攻デッキに強力スピリットを多数搭載しカードパワーの暴力を振るうデッキへと進化させた,レッドカーテン改です。*2

 現在は制限の都合でリュキオースの枠がフォースドロー2枚,ディアヌスキッズ1枚になっています。

 様々な都合で解体してしまったためここに供養しておこうとこのメモを書きました。なむ。

概要。

本デッキのキーカードはこのカード。

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皆様ご存じ激突王。まだダンさんじゃなかったころ。

 特徴としては,神託条件が系統のみでコスト指定がないこと,激突(対象的には真激突)を与えることができることが挙げられます。通常の創界神はコスト3以上が対象で,なかなか低コストのスピリットを採用することができず,序盤の動きが限定されてしまうという欠点がありました。ですがこのカードには,低コストだろうとお構いなしに効果を発揮できる利点があります。

 そして,当時は大子フィンクス時代。子フィンクスを中心とした低コストウィニー想獣が覇権を取っていました。つまり,ウィニーが刺さる環境だという証明がすでにされていたわけです。

 そこで,ダンらしさも踏まえたウィニーデッキの開発を始めました。

デッキ構築思考編

メインコンセプトカード編

 コンセプトを決めたので実際に構築をしていきます。

 デッキ構成を想獣にならうこととし,想獣のデッキの基本構成を,

1,ノーコストで展開できる低コストスピリット

2,1ほどではないがそれなりに軽く扱え,フル軽減ノーコストでできるスピリット

3,1,2に煌臨することができる大型スピリット

であることを公式大会優勝デッキいくつかから判断しました。それを激突王ダンの神託条件に当てはめて考えたところ,

1→ブレイドラとそのリメイクシリーズ*3

2→コスト詐欺ができるダークヴルム,ジークヴルムのリバイバル

3→超神星竜ジークヴルムノヴァのリバイバル

と置き換えることができました。

メインのための周辺カード編

 ブレイドラシリーズは制限となったブレイドラを含め,ライト,煌星,Xの4種類。最大枚数積んでも10枚。

 激突王ダン,ダークヴルムとジークヴルム,ノヴァのリバイバルを3枚づつ積んでも合計22枚。まだデッキの半分程度です。

 ここで,お互いのメインアタッカーとなる子フィンクスにあってブレイドラにないものを考えます。とはいえブレイドラはどれも基本的にバニラであることから,子フィンクスの効果を見れば足りないものがわかります。

 

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黄色の悪魔,子フィンクスのテキスト。フレーバーからGと揶揄されることも。

 子フィンクスの効果は4つ。*4

1,20枚まで入れることができるルール効果

2,想獣を召喚し,1枚ドローできるアタック時効果

3,自分のターン中自分の意志で消滅できないデメリット効果

4,相手のスピリットのBPを下げる常時発揮効果

このうち重要な効果は4以外。特に2がメインの効果であり,3の効果などは子フィンクス使い以外は気にすることのない効果だと思います。

つまり,ブレイドラに足りないのは展開力とドロー能力であることがわかりました。展開力はコスト0であるところから軽減無しで展開できるため良いとして,ドロー能力は手札を使い切りやすいウィニーにとっては必須効果であるといえるでしょう。

 手札を使い切るといえば

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リバイバルノヴァ。再録してもめちゃくちゃ高い。

彼のアタック時効果でも手札を失ってしまいます。思い切りがよすぎる。

 そこで,ドローカードを投入する必要が出てきました。赤といえばドローと言われていますが,子フィンクスと違いアタックステップでは行動がしにくいためメインステップ中にドローができる必要があります。

つまりマジック,召喚時効果,アクセルに絞られるわけです。そして手札が0枚であることを想定すると,ドロー枚数がより多いほうがいいわけです。

 となるとバトスピ界で一番ドローできる効果は,「手札が4枚になるまでドローする」効果になります。該当カードは3種類。フォースドロー,道化神メルト,アルファモン。アルファモンは全色ですが,ちょうどすべて赤のカードです。これらを3枚づつ投入することとしましょう。

これで31枚。残りの枠は9枚です。

デッキ最後の穴埋めカード編

31枚と完成が見えてきたため,少し全体を見てみるとしましょう。

コスト0が10枚,コスト2が3枚,4が3枚,5が3枚,6が6枚,8が3枚,9が3枚。

テンプレ的想獣のコスト帯を見てみると

コスト2が23枚,3が6~9枚,4も6~9枚,8が3枚…

初手に動けるカードの枚数が圧倒的に違います。ダークヴルムがコスト3になるとはいえそれでも16枚*5 。バースト含めても19枚です。想獣はデッキの30枚近くが初手にプレイできるカード。安定感が段違いです。また,想獣では攻防一体で活躍できたシアーハートアタックのような万能カード*6 も存在しません。つまり

1,初手にプレイできるカード

2,フラッシュやバーストで使えるカード

が足りないということがわかります。

1のカードについて,ヴルムと相性がいいレイニードル,ディアヌスキッズを追加します。計35枚。

2のカードについて,フラッシュで使えるカードとして【デュークモン クリムゾンモード】を2枚,バーストとして【選ばれし探索者 アレックス】を3枚追加します。

デュークモンはBP参照ではないため安定して除去しやすく,複数シンボルで攻めるデッキでも大量に展開するデッキにも腐りにくい,また,ジークヴルムノヴァを使いまわすことができるという利点があります。

アレックスは言わずもがな。ダークヴルム召喚からバーストでコアブーストないしドローができるのも【アイツノヴァ】で実証済みの強い動きです。

これで40枚のデッキとなりました。

調整編

 実際はフォースドローがリバイバルする前に構築したため,その枠はエクストラドローでした。しかし,再利用できないため序盤に使うと必要な時にドローできないことがあります。そこで,やっぱ拾ったカードは弱いを1枚採用し,道化神メルトを使い回すギミックを搭載しました。なんやかんやでディアヌスキッズや6コスヴルムを引っ張ってくることも多かったです。のでフォースドロー2,拾ったカードは弱い1のバランスへと修正して完成としました。

そして衰退編

ウィニーを押しつけ,ウィニーできない時=ノヴァを押し付けれる時なのでハンデスを押しつけ,安定して強気のムーブができていたこのデッキですが,諸行無常。盛者必衰とはよく言ったもので,ついに環境に追いつけなくなった時が来ました。

それが超煌臨編3章。そう,甲竜の台頭とウィニー対策カードのばらまきです。

甲竜のつらい点は4つほどあり

1,決して破壊できないブロッカー,転神持ちがいる

2,突如出てくるヴィシュナーガ・ヴィヤーカラナが防御のみならずアタック面でも強力

3,赤装甲

4,5点パンチ

の4点が挙げられます。ひとつひとつ見ていくと

1→激突のコンセプトが「相手のリソースを削る」であることに対してリソースを削ることができない。

2→後攻3点パンチを与えるのがメインの動きなのにすべて防がれたうえに2~3点奪われる。破壊しても再利用が効くため突破しても意味がない

3→言わずもがな。大事な時に除去できないため押し勝てない

4→いくら回復しようが全く意味がない。また,相手が先行で創界神を置いていた場合,こちらがウィニーで3点ほどダメージを与えると次のターン使用できるコアが8つ。ジャガンナートと笛を同時に召喚できてしまい,自分は大量展開したためアタック時効果が有効に働き,結果カウンター5点パンチないし4点パンチバーストバウンス無限アタッカーが完成してしまう可能性が出てきます。

・・・というインチキ(失礼)ムーブのデッキが誕生,環境入りしてしまったがゆえにこの激突王デッキは解体という流れになってしまいました。無念。*7

まとめ

 とはいえ強力なカードをこれでもかと搭載した,ウィニーのくせにブルジョワデッキであるこのデッキは案外初心者にも易しく,様々な場面で活躍してくれました。ありがとう・・・

 「仮面ライダーカブト ハイパーフォーム」を搭載してメルトやノヴァをさらに再利用したりだとか,逆に0コス1コスをもっと増やしてよりウィニーにしたりだとか,強化しようとすればさらに強化できると思うので余裕のある方はぜひこのデッキを組んで遊んでみてください。

 今回はデッキレシピ(バージョン古いけど)と自分がデッキ構築するときに考えていることなんかをメモ形式で書いてみました。テンプレ構築や優勝デッキをコピーするのも楽しいものですが,たまにはこうやってロジックを立てて好きなカード,使いたいカードからデッキを組み立てるのも楽しいものです。弱みやバランスなんかも見えてきますしね。

 といったところで本日はこの辺で。また一緒に戦ってくれる時までどうか,安らかに眠ってくれ・・・

*1:バズりのレベルが低い

*2:前置きのとおりレッドカーテンはバシンが使ったものでありダンのデッキ名ではない。ここではノリ重視である。

*3:ご存じの通りブレイドラを使い始めたのはブレイヴから。この時代はエリマキリザードやリザドエッジがメイン低コスト。

*4:ちなみにリバイバル前のジークヴルム・ノヴァはバトスピ界初の4つの効果を持つカード。運命か・・・?

*5:コスト4のフォースドローはプレイできる時とできない時があるので除外

*6:実際は万能ではないがそう思わせる強さがあった。

*7:同弾で登場したウィニーデッキ,妖戒魔影は甲竜に対抗できている模様。これが最新カードの力か・・・